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今回は、発表時から大きな注目を集めていた「Xiaomi 15 Ultra」を発売日から三ヶ月ほどじっくりと使い込んだので、その実体験に基づいたレビューをお届けします。 私自身の個人的な感想に加え、一般的なスマートフォンの評価軸や、Xiaomiのフラッグシップ機に寄せられる期待などを踏まえながら、使ってみての正直な感想を伝えていけたらと思います。
開封の儀とかの画像は最後に載せています。自己満だしダラダラしてしまうので。 こちら
カメラ性能:期待と現実、そしてXiaomiならではの強み
XiaomiのUltraシリーズといえば、やはりカメラ性能が最大の注目ポイント。今回も1インチセンサー搭載の噂や、Leica(ライカ)との協業による絵作りなどが話題になっていました。
前提として、わたくし写真ガチ勢というわけではなく、いちアマチュア写真好きとしての感想ですので、プロの人からみればまた意見が違うであろうことをご了承ください。
明暗分かれた撮影体験
日中の明るいシーンや、ある程度の光量がある場面での静止画撮影に関しては、期待を裏切らない素晴らしい描写力だと感じています。特に色再現性やディテールの表現は、さすがフラッグシップといったところで、SNS映えする写真も手軽に撮影できます。
Pixel 8 Pro も持っていますが、それよりも気持ちおしゃれな写真が本当に手軽に撮れるのが良い点です。
個人のブログなので低画質にして、さらにavifに変換していますが、いくつか作例を交えて紹介します。 (Xiaomiのウォーターマークつけるのがめんどうになったのでこれで、、、)
4.3倍でポートレートモードでチューリップ
3倍でポートレートモードで桜
1倍で水族館のクラゲ
暗いところで超広角
しかし、いくつかの特定のシーンでは「あれ?」と感じる部分もありました。
暗所での動画撮影は依然として課題か これは多くのスマートフォンで共通の課題ではありますが、本機も例外ではありませんでした。特に動画撮影時の手ブレ補正の効き具合が、光量が少ない環境では不安定になる印象です。iPhoneとかPixelとかと比較すると、もう一歩踏み込んだチューニングが必要だと感じました。センサーサイズやレンズの明るさといったハードウェアのポテンシャルは高いはずなので、ソフトウェアアップデートによる改善に期待したいところです。
暗所でのオートフォーカス精度 暗いシーンでは、オートフォーカスが迷う、あるいは合焦までに時間がかかる場面がちょこちょこあったような気がします。Xiaomi ProFocusと謳っている最新のAF技術が搭載されているとは思いますが、被写体や状況によってはピントが甘くなることも。
超広角カメラは「もう少し頑張ってほしい」 メインカメラの画質が非常に高いだけに、超広角カメラの画質には少し物足りなさを感じました。日中の風景撮影などでは十分な性能を発揮しますが、センサーサイズやレンズのF値など、スペックシート上の数値以上に、実際の描写ではメインカメラとの差を感じてしまいます。特に、超広角での夜の動画撮影は厳しいかな〜と思ったりしました。
写真編集アプリの進化は目覚ましい
一方で、標準搭載されている写真編集アプリ(Gallery)の機能と使い勝手は素晴らしいと感じました。 基本的な調整でも15個ほどのパラメータをいじることができ、AIを活用したオブジェクト消去機能や、空の色を自然に置き換える機能、ポートレートモードでのボケ味調整など、AIを活用した画像編集も可能です。さすが美容に気を遣っているからか、顔のラインを自然に整えたり、美肌効果を加えたりするビューティー機能も非常に洗練されており、デフォルトで用意されているフィルターの質も高いです。これらの機能をそのままPCでも使用したいくらいです。
4.3倍で夜景のレインボーブリッジを付属のギャラリー+適当なフィルタで調整した作例。
ギャラリーの写真編集の様子
あとからやってきたフォトグラフィーキット
正直これは使っていない。。。
なぜ使っていないかというと、エンジョイ勢なので、ポケットからさっと取り出して撮るみたいなことをスマホでやるからです。
特にカメラっぽくシャッターを押して…とかはあんまりやらないのです。
また、着けて撮影すると結構バッテリーを消費したしたので、これなら着けなくてもいいかなとなっている状況ですね。
パッケージ
パッケージ開封
中身
特に深く言及することはないのでスルーです。
悩ましい「重さ」と「持ちにくさ」:フラッグシップの宿命か
近年のフラッグシップスマートフォンは、高性能化・多機能化に伴い大型化・重量化の傾向にありますが、Xiaomi 15 Ultraはレンズゆえ特に普通に持つのがキツイです。
実測値以上のズッシリ感とホールディングポジション
本機の公称重量は約230g前後(※要確認)のようですが、実際に手に取るとそれ以上の重さを感じます。実際、ここ最近右手に腱鞘炎のような違和感を覚えており、この端末の重さが少なからず影響しているのではないかと感じています…。
同クラスのモデルと比較しても、決して軽い部類ではないため、購入前には必ず実機でその重さを確認することをおすすめします。
メーカーとしては全体の重量バランスを最適化してなるべく重心を中心にしようとしていると思いますが、やはりレンズが集中するカメラユニットの存在感が大きいです。 実際にグリップする部分は重心よりも下になりがちです。そのため、片手での操作はもちろん、両手で構える際にも、どう持てば最も安定し、かつ快適に操作できるのか、3ヶ月使った今でも「これだ!」という持ち方を見つけられていません。 現在は、やや摩擦係数の高いサードパーティ製の保護カバーを装着することで、なんとか滑り落ちを防いだりカバーを利用して持ち方を変えてみたりしている、というのが正直なところです。
- レンズの下に指をいれる持ち方(多分これがデフォルト想定か?)
- メリット
- レンズが汚れにくい
- デメリット
- 人差し指に明らかな負担がかかる
- 人差し指にレンズが乗っかって制限されるので、それに引きずられて親指の可動域が狭くなる
- 保護カバーを利用してレンズに被せてホールディング
- メリット
- 人差し指がそれなりに自由なので、親指の可動域が広くなる
- デメリット
- 時々指がレンズに当たって汚れてしまうのが難点
ケース選びは「実物確認」が必須か
Xiaomi 15 Ultraにはデフォルトで透明のプラスチックケースが付属されますが、あまりにも持ちにくさを感じるため、よりグリップ感の高い、あるいは特殊な形状のケースへの買い替えが必要になりました。しかし、こればかりは実際に触ってみないと質感がわからないため、オンラインショップでの購入でも当たりハズレが多いかなという印象です。大型家電量販店などで実物を試せる機会があれば積極的に試してみたいのですが、結構ニッチな端末なので秋葉原のヨドバシカメラでも2ケースくらいしかなかったので、ひたすら試していくしかないのかなというところです。
- 持ってるケース
- 左が付属のプラスチック
- 滑りにくさはあるが、レンズの保護が心配な点や、指がレンズに当たって汚れてしまうのでナシ!
- 真ん中がその次に買った強そうなTPUケース
- 滑りにくさもレンズ保護も良いが、厚く重くなってしまい腱鞘炎が加速しそうなのでナシ!
- 右が今使っているやつTPU
- 少し滑りやすいが、レンズを保護でき薄くて持ちやすい
今後も新しいものを探すかもしれません。
スマホとしての基本性能:普段使いでは十分以上のパワー
ゲームをしないユーザーから見たパフォーマンス
私自身、スマートフォンで要求スペックの高い3Dゲームなどをプレイする機会はほとんどありません。そのため、本機のグラフィック性能や高負荷時の持続性能といったポテンシャルを最大限に引き出すような使い方はしていません。 日常的なブラウジング、SNSの閲覧、高解像度の動画視聴、複数のアプリを切り替えながらの作業といったシーンについては全く問題ないです。
ディスプレイの品質(リフレッシュレート、解像度、ピーク輝度など)はまぁ良いとして、ステレオスピーカーの音質については普通かなという感じです。なんか音が軽く感じられます。(多くの方がレビューで書かれているのと同じ印象です)
ちょっと気になる充電周りの挙動
やはり当然ではありますが、Xiaomi 15 Ultra付属の90W充電アダプタを使うと速く充電できるものの、今まで使っていた充電器を使うとやっぱり遅いよね〜というのが気になります。
体感として、以前使用していた同社の別モデルと比較して、充電速度が若干遅いように感じることがありました。特に、手持ちのサードパーティ製のモバイルバッテリーで充電する際に、期待したほどの速度で充電が進まない印象です。
Anker PowerCore Essential 20000 を使って、複数機器を接続して充電するとめちゃ遅いです。 個人的には30Wくらいの出力で充電できるモバイルバッテリーに乗り換えようかなと思ってます。
バッテリー持ちに関しては、使い方にもよりますが、一日中安心して使えるレベルではあると感じています。
総評:カメラはそれなりに楽しくて撮るんだけど、スマホをあまり触れなくなるかも
Xiaomi 15 Ultraを3ヶ月じっくりと使ってみて、その魅力と課題点が見えてきました。 圧倒的なカメラ性能(特に日中や編集機能)、フラッグシップにふさわしい基本性能の高さは間違いなく魅力です。一方で、暗所での動画撮影や超広角カメラの画質、そして何よりも「重さ」と「持ちにくさ」は、日常的な使い勝手に影響を与える可能性のあるトレードオフになっている状況です。
価格設定を考慮すると…手軽に写真を撮りたいけど、専用の撮影機器とか持ち歩きたくない!って人は買ってもいいかもしれないです。
基本的にはコンパクトデジカメ+普通のスマホを持ち出せば事足りると思っています。それでは「なんでこれ?」って言われたときには、「コンデジとスマホ2台持ち歩くのが面倒だから」と答えます。
カメラ性能と写真編集アプリが楽しいので、これだけでもXiaomiを選ぶ価値があると感じる人もいるかもしれません。しかし、あくまでも「スマートフォン」として日常的に使いたいと考えていたので、スマホとしてのあり方が少し自分にとって違うな〜と感じる部分(持ちやすさとか)が、「買ってよかった」と「後悔」の間で気持ちが揺れ動いています。
触りすぎると腱鞘炎っぽくなったり、寝転がって片手で操作することが明らかに難しい端末なので、副作用としてスマホに触れる時間が減っており、多少デジタルデトックスになっている側面もあります。
今後のソフトウェアアップデートによるカメラ性能のさらなる向上や、次世代モデルでの重量バランスの改善などに期待しつつ、この尖った一台を引き続き使い込んでいきたいと思います。
ひとまず開封とかの参考画像
パッケージ
パッケージすぐ開けて説明書
パッケージの中身
Xiaomi15Ultraに付属していたケース