Obsidian と Notion をどのように使い分けるか固まってきたので備忘録
タイトルの通り、自分の中で Obsidian、Notion をどのように使い分けていくべきか、今までの経験から大体固まってきたので備忘録として残しておきます。
目次
先に結論
自分が Obsidian と Notion を使い分ける明確な基準は 知識として定着させたいか というところに行き着きました。
- Obsidian を使うときはどんなとき?
- 自作ブログの下書き
- 知識として定着させたい情報
- 蔵書メモ
- Notion を使うときはどんなとき?
- タスク管理
- 習慣管理
- 共有したい情報(知識とは別物)
Obsidian と Notion の特徴比較
あくまでも機能の比較まとめです。なるべく様々な観点から比較したいと思っていますが、個人が必要だと思った機能に偏っている気がするのでご容赦ください。
軍配については、O … Obsidian 、N … Notion、S … どちらの機能も捨てがたいのでどっちつかず です。
特徴 | Obsidian | Notion | 軍配 | 理由 |
---|---|---|---|---|
用途 | テキストベースのローカル個人の知識管理 | ノート、データベース、管理などのオールインワンワークスペース | N | なんでもできるやん |
価格 | 個人で使う分には無料(ノート同期などは追加課金、商用は料金かかる) | 個人で使うなら無料プランで十分(高機能に使うなら有料か、ビジネス、エンタープライズ) | S | どちらも無料で使えるので |
共有 | 共有の仕組みを作る必要がある | ワークスペース招待や共有が簡単 | N | 共有簡単すぎ |
プラットフォーム | win, mac, iOS, Android, Linux | web, win, mac, iOS, Android | S | 主要のPCとスマホが使えれば良い |
同期 | 同期の仕組みを作るか追加課金する必要がある | どのデバイスでもインターネット接続性があれば即同期される | N | 同期早すぎ |
オフライン | オフラインで使える | オフラインでも使えるけどかなり注意しないと使えない | O | 完全オフラインでも使えるので |
公開 | 公開の仕組みを作るか追加課金する必要がある | ワンクリックでインターネットに公開可能 | N | 公開簡単すぎ |
公開ページのカスタマイズ | 割と柔軟にカスタマイズ可能 | あまりカスタマイズできない(Google Analyticsが有料プランだったり) | O | カスタマイズ性はね |
データの可視化表現 | プラグインを入れてカスタマイズすればなんとか | タイムラインviewやカレンダーview、テーブルviewなど豊富 | N | batteries includedって感じで簡単に使える |
メモに埋め込めるデータ | 埋め込みってかmarkdownの形でどんなファイルでも参照はできる | youtubeとかpdf、google driveやgoogle mapなどを視覚的に埋め込むことができる | N | 埋め込みができると単純に見やすい |
ノート形式 | Markdownのテキスト形式 | 独自のブロック形式 | S | 一長一短かな |
拡張性 | 豊富なプラグイン | chromeとかsafariの拡張として | O | 頑張れば自分でも作れるかも |
手軽なテンプレート | プラグインを使って自分で作ったり | 豊富な公式テンプレやマーケットプレイスのテンプレ | N | 目的に応じてすぐにテンプレ使用できる |
見た目のカスタマイズ | cssレベルで柔軟にカスタマイズ可能 | 用意されている部分でしかカスタマイズできない(フォントとか) | O | 見た目のカスタマイズはやる気に繋がるよね |
ノートのimport/export(移行性) | importはプラグインで、exportはmarkdownファイルのみを | importは様々なアプリとの連携が可能(word,trello,dropbox paper)、exportはpdf,html,markdown&csvで | O | テキストベースだし気軽に別のところに引っ越せそう |
Obsidian を使っていての強みと弱み
- 個人的に素敵だと思うところ
- markdown 最高
- 自分の好みの書き物 style にできるのでアウトプット意欲が上がる
- 階層的タグが対応されているのが良い
- 情報のリンキングが wikilink と alias でとても協力
- 個人的になんとかしたいところ
- 同期の仕組み(過去記事で実現はしているが、、)
- いろんなファイルを扱いたい
- web 版で使えたら嬉しいね
Notion を使っていての強みと弱み
- 個人的に素敵だと思うところ
- テンプレートでページが簡単に作れる
- メディアとか他のファイルを簡単に、グラフィカルに扱える
- データベース機能とか優秀
- 個人的になんとかしたいところ
- オフラインだとかなり制限がかかる
- もっと自分が見やすいスタイルにしたい
自分がこうなったらいいなと思っていること
自分が Note Taking であれ k Knowledge Base であれ、何かしらメモしたい・残しておきたいときにどうなったらいいかな〜っていうのと、その結果どちらを使ったほうが自分にあっているか整理してみます。
こんなときは? | こういうふうにしたい | 軍配 | 理由 |
---|---|---|---|
簡単なメモを残したい | markdownでどこでも手軽に取りたい | O | オフラインでもいいし、Obsidianなくてもテキストなのでメモは取れる |
画像とかPDFなど外部のメディア資料をふんだんに使って残したい | ページに参考資料として見やすく配置したい | N | ページにメディアデータを埋め込めるのでみやすさ重視 |
誰かに見せたい資料とかを残したい | 手軽に共有したりコラボレーションしたい | N | 簡単に公開できるしコラボレーション招待できるし |
様々な知識と関連付けてオレオレ図書館作りたい | 様々な次元から情報をつなげたり検索できるようにしたい | O | フォルダによる分類、階層タグによる分類、バックリンクによる情報リンク、aliaseによるシノニムの吸収 |
自分が見た記事とかweb clipしたい | URLとかタイトルとかトップ画像とか、できれば内容もまるまる保存してほしい | N | chrome拡張が便利すぎるので、特定のテンプレート二したがって簡単に保存 |
TODOとかやりたいことを整理して考えてメモしておきたい | 俯瞰的に見たいので、なるべく視覚的に直感的に整理したい | N | UI上で操作したりいろんなviewで情報を見ることができるから |
ブログの内容などを下書きしたい | なるべく自作ブログにすぐデプロイできる形で下書きしたい | O | ファイルリンクとか様々なリンク、frontmatterなどテキストベースでそのまま書けるから |
データが消えないようにメモを残しておきたい | 色んなところにバックアップが保管されるようにしたい | O | テキストベースなので、仕組みさえしっかりすれば様々なCloudやwebサービスにバックアップ可能。最悪ローカルに残るのでOK |
蔵書メモなど自分の既存の知識と紐づけたい | 自分の読んだ本に出てくるキーワードなどをリンクさせたい | O | 蔵書メモとかに出現するキーワードは表記揺れとかあるので、aliasとかで正せるので |
機能比較と自分がこうなったらいいなと思っていることから改めてどんなときにどちらを使うべきか
下記機能比較と自分がこうなったらいいなと思っていることから、自分の使い方やユースケースを考えたときにどのような使い方であれば良いのかを思考します。
Obsidian を使うときはどんなとき?
- なんか勉強のために知識をまとめておきたい
- 例:勉強のメモとか暗記したいこととか
- markdown 形式でバックリンクを使ってとにかく手軽に知識をリンクさせる
- Zettelkastenになるべく従うとすると、整理されていないメモやノートがあると整理したくなって良い (なるべく FleetingNote を減らしていくぞ!みたいな)
- その整理をするたび様々なところに目が行ってしまう(-> wiki のように知識がリンクしているので、別のコンテンツをついつい見ちゃうみたいな)
- 暗記のためのプラグインとかもある
- 手軽にメモを残しておきたい
- 例:ふと思いついたこととか、1 word で構成されるようなメモとか
- テキストベースなので文章に集中できる
- Notion だと見た目とか体裁を気にしてしまうことが多い
- Obsidian であれば「このキーワードよくわからんからとりあえずノートだけ作っておくか!」が気軽にできる
- 特定のテンプレートを用意しておけばショートカットで Fleeting、Blog など用途ごとのノートを簡単に作れる
- markdown 形式かつテキストベースのメモとして残しておきたい
- 例:自作ブログの記事
- 完全に用途が限定している
- Notion だと画像などの img リンクや frontmatter とかをいい感じにデプロイのための markdown に export しないといけない
Notion を使うときはどんなとき?
- 共有とか人に見せること前提の情報を残しておきたい
- 例:引っ越しのときにやることリストとか家の事のルールとか
- みんなで 1 つのものを編集したり共有したりするにはコラボレーション機能が必須
- 全く詳しくない人でも outline とかをどんどん書ける直感的な UI
- 知識ではなく自分の記憶として残しておきたい
- 例:自分が参照した web 記事の clip とかジャーナルとか
- 過去の情報や経験から呼び覚ますような情報ではなく、検索したら「あ、こんなことあったわ」くらいの情報
- Obsidian でやってもいいのだけど、余計な情報がリンクされたり独立したりしてしまって、本当に自分が知識とすべき情報が構築できなくなる
- 他方 Notion であれば、ジャーナルや web clip などデータベース機能で自動的に整理される
- リマインドなど情報自らが自分にインタラクションしてくるような情報
- 例:Todo リスト習慣トラッカーとか頭を整理するための情報とか
- Obsidian でやってもいいのだけど、プラグインが必要だったりそのへんの自由が効かないイメージ
- Notion であれば、通知設定はデフォルトだし、例えば毎日固定のページを作るとかできるし
Obsidian、Notion どっち使ってもいいんじゃないかというときはどんなとき?
- とりあえず覚えておきたい情報があるけど、別に人にみせるわけでもないものを残しておきたい
- 例:自分の趣味の情報とか
- どうやって管理したいかによるかも
- 散文的にとりあえずメモしておくくらいなら Obsidian でもいいし
- データベースとか使ってしっかり整理したいんだ!っていうなら Notion でもいいし
- 一旦自分は Notion でメモしていこうかな(共有する機会がないとはいいきれないので)
まとめポエム
Obsidian と Notion どのように使い分けで行くか一旦これで納得できました。
最後に書いてしまって変な感じですが、Notion で wikilink と alias によるリンキングが実装されたら移行するかもしれないってくらい強力で素敵な機能だと思っています。 なのでなかなか自分は Obsidian から移行できないと気がします。
下記の例を見ていただくとわかりやすいかもですが、「ネットワークロードバランサー」でも「NLB」としても alias に登録しているのでキーワードですぐにリンキングできるのです。
なので、日本語とか英語、正式名称を織り交ぜて、キーワードの補完とか検索ができるようになるこの機能がないと僕は生きて行けない気がします。