タイトルの通りで、何番煎じかわかりませんが先駆者たちに倣って自分も体験記書きます。
はじめに取るぞ!と思っていた計画から模擬試験でボロボロで、結果的に2ヶ月くらい経ってから下記の通り無事合格となったので、そこまでの道のりとかお気持ちを表明したいと思います。
ちなみに下記の章立てとか目次についてはChat GPTたんに出してもらいました。
目次
1. はじめに
自己紹介と自分の今の状況
このブログのトップにも書いてありますが、いわゆる日本企業(Japanese Traditional Company)で働いています。
情報系大学院を卒業した後、SEとして少しコードを書いたりネットワークをちょこちょこ触ったりしていましたが、転職して今は少しインフラ系に足をつっこみつつたまにある程度ソフトも書くみたいなことをしています。
メインはPoCみたいなことが多いのでThe社内SEになります。今の状況はAWSを触っているわけではなく、あくまでも手段としての1つでしかないため、触る機会が減ってしまっていてモヤモヤしているという状況です。
AWSとの関わり方(いつから使い始めて、どのようなプロジェクトに使用してきたかなど)
AWSを触り始める前に、システムってこんなもんだよなぁとか情報技術ってこんなもんだよなぁみたいな基本情報や応用情報の知識はある程度ありました。そのため、AWS自体は難しいというよりも個人でもお金をかければ取り組みやすいなぁくらいの気持ちで、関わる障壁は少なかったかなと思います。
AWSに触ってきた歴といえば3年くらいですが、「使っている」と大々的に言えるアウトプットに波があり、個人的には実力的には2年くらいかなと言う印象です。
プロジェクトの細かいところはぼかしますが、下記の有名所のサーバーレスやよくあるwebアプリ構成は経験しているというところです。
- サーバーレス
- Lambda
- S3
- DynamoDB
- AppSync
- CloudFront
- WAF
- ECS
- webアプリ
- EC2
- ELB
- WAF
- Amplify
- その他
- sagemaker
- CloudFormation
いずれのプロジェクトもPoCレベルなので、ゴリゴリのパフォーマンスチューニングやコスト最適化は行えていないです。なるべく柱には従うように作っているとは思っていますが、継続的なコスト改善のためのモニタリングなどの運用面に関することは全くやっていません(まぁ作っては壊しというのがいいところでもあります)。
なぜ受けようと思い立ったか
転職直後はAWSに触れながら本当に小規模なインフラをちょこちょこ作ったり、AWSを触り始めてから1年後に AWS Solutions Architect Associate を取得したり、未経験の技術スタックだったのでちょっとだけ頑張ってました。
しかし、その後AWSをガチで触ることがなくいつの間にか2年が経ち、「あ、SAAの資格が切れる。数年成長していない」と思った瞬間にエンジンが一気にかかりました。
一番大きいのは久しぶりの開催である(というか自分は初めてでしたが)、AWS Summit Tokyoや AWS DevDay に オフラインで参加できたことです。
周りはみんなハングリー精神があるというかやはり一種のお祭り感があるなかで、やっぱり自分が情報を「へぇ〜」と受け取るだけじゃなくて、自分もできるようになりたいと思った瞬間でした。
ということで、下記まとめです。
はじめのまとめ
- 前提として情報系大学院出身で、基本情報とか応用情報はある
- The社内SEで超本格的なデプロイは未経験
- とりあえず有名所のサービスは小規模ながら触っている
- SAA持っているがメインでAWS触っているわけではないので忘れている可能性が高い状態
- 技術カンファレンスで外部刺激を受けてやる気を出した
2. 学習準備
使用した学習教材
下記、個人的に心に響いた学習教材と所感と一番学習に効果のあった度合いと実際の活用割合です。
- 学習に効果のあった度合い -> 自分が今回の勉強を振り返った中で、合格する上で一番効果的だったなと思う教材を1~10段階でつけた。合格後に何から手をつけるべきか?と言われたらこの順番で過去の自分に教えたい。
- 活用割合 -> 一番使っていたなと思う教材。どの教材が良いのかわからなかったので片っ端から試していた中で、どれくらい活用していたのかを表す。
上記なので、これから受ける人は学習に効果のあった度合いを参考にいただき、この人は効果度合いがこれくらいでもこんだけ教材を活用していたら受かるのか〜くらいに見てもらえばいいかと思います。
学習教材 | 所感 | 効果度合い | 活用度合い |
---|---|---|---|
AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル ~試験特性から導き出した演習問題と詳細解説 | SAP-C01の時にとりあえずの気持ちで買っておいた本。良かったところは、名前の通り演習問題と詳細な解説がついていたので理解度の確認には役立ったところ。ただし自分が受験したSAP-C02版には対応していなかったので肝となる概念やサービスのところだけやるべきだなと思った。正直サービスは紹介程度なイメージだったので、資格試験テキスト&問題集の方が良い | 3 | 10%(人通り読んで模擬問題1回だけ解いた) |
【AWS資格】無料WEB問題集&徹底解説 | ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル(SAP) | 自分がSAA取ったときにもお世話になった無料の問題集。いつの間にかSAPのサイトもできていた。解答が怪しい(サイトの問題?)ものの、問題は実践に近かった印象。ある程度教本とか前提知識がある上で、後はひたすら演習問題解いていったり、スキマ時間でささっと復習したりするのに最適。 | 8 | 5%(200問用意されていたが、15問程度しか解いていない) |
AWS認定資格試験テキスト&問題集 AWS認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル 改訂第2版 (AWS認定資格試験テキスト) | 大本命。なんで最初からこれを読んでおかなかったんだという感じ。テキスト教本ということで、章ごとに数行程度の章末問題がついていてすぐに復習ができたり、サービスや設計の図やコンソール上での表示とかポリシー例とか、とにかくポイントにまとめられていてすごくわかりやすかった。 | 10 | 20%(実は受ける2週間くらい前に買ったので全然有効活用できていない。サービスの解説章はほぼ流し読みで、試験問題を2周、1回目が63%、2回目が78%の正解率) |
Ultimate AWS Certified Solutions Architect Professional 2023 | Udemy | Udemyの講座。英語で解説がされるけど一応日本語字幕に対応している。機械翻訳なのか時々言っていることがわからないことがあるので、普通に耳を傾けるか英語字幕を読んだほうがよい。とにかくボリュームが多くて英語に対して苦労ないよって人は良いのかなと思うけど、600ページ以上のスライド構成のやつを見ていくよりも本を一冊読んだほうが早いってなった。 | 6 | 10% (最初は動画をちゃんと見てみたけど、最終的に辞書・教科書的な感じで使うようになったので、全てを見ているわけではなくて特定のサービスのスライド見るみたいな使い方。例えば、CloudFrontのOACの詳細な動きとか、CloudFront FunctionsとLambda@Edgeのユースケースの違いとか、テキストとか教本レベルじゃ解説されていないような細かいところもポイントを載せてたりするので参考になった。一応サンプル問題などもついているが一回も見ていない) |
AWS 認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナル模擬試験問題集(全5回分375問) | なんか今アクセスできない?講座削除された?SAP-C01版ではあるけど、やっぱりSAP-C02と被っている概念は多いので非常に参考になった。ただし、出てくるサービス内容が少し古かったり試験対象外のサービスもあったイメージなので、やはり対応している教材を使ったほうが最短であるなと思った。基本的にはこれをとにかく解きまくれば確実に6,7割は狙えるイメージ。 | 7 | 65% (全5回分を2周解いた。色んなサイトでも言われている本番より難しいということについて、大体が1回目45~65%くらいの正答率で2周しても合格基準に達しなかったので、難しいと言われていることは妥当かなと感じた。) |
学習スケジュールや時間管理
学習スケジュール
学習スケジュールの前に、自分の前提としての学習スタイルを説明しておきます。
最初に少し触れたとおり、前提知識があるよ〜というところで何かしら事前に多少のinputがある状態の場合は、基本的には演習問題を解きまくって足りない知識を補完していくようなスタイルで資格取得に向けた勉強をしています。
もちろんそうでない場合はしっかりと教本レベルのものを使用して基礎となる知識を固めた上で対策をするようにしています。
上記のような学習スタイルなので、無謀にも、とりあえず問題を解きまくればいいと思っていました。。。
予定していた取得までスケジュールと実際のスケジュールは下記のとおりです。
はい。お盆休みの間に取ってやろという計画は見るも無惨に破綻してました。
少し詳しく説明すると、演習問題・模擬試験めっちゃ解くでは、Udemyの模擬演習のやつをダラダラと続けて(この期間で1周しか模擬演習解けていません)、だめなところを復習して。。。みたいな感じでやっていたのですごく長く時間がかかってしまっています。理由は、当時「できる」の思い込みで突っ込んでいったら予想以上にできておらず、復習に多くの時間がかかってしまっていたからです。途中でやばいと思いAWS認定資格試験テキストを途中から急遽購入し、お盆休みというまとまったところの間でうまく密なinputをした上で再度演習問題・模擬試験めっちゃ解くのところで実践したら、それでもまだ余裕で合格できる!みたいな感じではなかった(1周目では45〜65くらいの正解率 -> 60〜75)のですが、復習にかける時間が圧倒的に短くなって圧倒的成長を感じました。成長を感じたの試験申し込みして、5日後受けるみたいな感じでやりました。
時間管理
土日はまとまった時間を確保して勉強する方が多いと思いますが、自分は平日にちゃんと習慣づけて休日は多少息抜きするみたいな感じの時間管理の仕方なので、平日の方が真面目にやっていた印象です。また、改心後の方が勉強量が増えている気がするので下記の表みたいな感じでまとめています。
下記のスケジュール画像についてはこちらのものを使わせていただきました。
改心前の平日
改心前の休日
改心後の平日
改心後の休日
改心後の休日がめちゃくちゃ躍進しています。休日は模擬試験を1回分だけ解いて、残りは教本やblackbeltからひたすらinputを繰り返していました。平日では模擬試験を75問/150分くらいで解き、お風呂でリフレッシュして答え合わせして復習という感じで、休日に一気に詰め込んだ内容をoutputする場としてできるように心がけていました。
そのため、曜日ごとに集中的にinputとoutputの時間を取るようにしていました。
- 月曜日: 3時間の模擬試験をやって答え合わせしてなんとなくやばいと思ったポイントだけ洗い出しておく
- 火曜日: 昨日にやばいと思ったポイントなどをテキストやblackbelt使って集中的にinput
- 水曜日: 別の3時間の模擬試験をやって ~ 以下繰り返し
3. 試験体験
試験当日と実際の試験の感想
Pearson VUEのOnVUEによるオンライン受験になります。
朝は寝起きが頭がぼーっとしてしまい、昼すぐは頭がぼーっとしてしまう気がしましたが、昼寝を導入してなんとなかるやろ!と思って土曜日の13:30試験開始の回に申し込みました。
また、自分の環境がMacbook Air M1なので、その環境でちゃんと動くのかどうか、テストの前日の夜に簡単な動作テストを実施しました。
めちゃ具体的には、試験当日の動きは下記の感じでした。
- 7:30 ~ 8:30 起きる、朝のだらだら
- 8:30 ~ 9:30 VUEの準備
- 9:30 ~ 10:30 最後の復習1
- 10:30 ~ 11:00 昼寝
- 11:00 ~ 11:30 軽く昼食
- 11:30 ~ 13:00 最後の復習2
- 13:00 ~ 13:15 VUEチェックイン作業
- 13:20 ~ 試験開始
実際の試験の体験としては、最初はドキドキしながらも意外と「言っていることがわかる、わかるぞぉぉ!!」みたいなトランス状態になる感じで、今までやっていたサービスのあの機能についての問題出た!あ、ここAWS認定資格試験テキストでやった!というのが多かったです。なので、模擬試験を解くことも大切なのですがしっかりと機能とか役割が頭の中に入っている状態であればわりとすらすら解けるイメージです。終わったときに、これで落ちてたらおかしいよなぁと思えるくらいには、今までの模擬試験とかテキストが身についていたのかなという感じです。
タイムマネジメント
模擬試験の量をある程度こなしていたので、75問/150分で終わらすくらいのイメージでタイムマネジメントしていました。25問過ぎた時点で45分くらいだったのでペースちょっと早めかな?という形で、すぐにわからない問題で考え込んでしまった場合は「後で見直す」にチェックを入れて、まずは150分くらいで終わらすことを目標にして最終的に見直し時間は40分くらい確保できたと思います。
後で見直すをチェック入れたところについて、「よく見たら日本語が正しいこと言ってないやん!こっちやん!あぶな!」みたいなことがあったので、後からある程度時間に余裕を持って対応できるようにしておくのは良かったと思います。
いろんなところでもアドバイスとして上がっているかもしれませんが、先に解答文を読んで考えるというのが結構ポイントというか、サクサク進めるにはすごく早い方法だと思いました。解答文で明らかにこれは違うやろ見たいな問題があったりするので、それで絞れなかったら問題文から要件を汲み取るといった対応でやれば比較的サクサク解けるという印象でした。
4. 合格後の感想と次のステップ
合格した感想ですが、こちらのサイトでは勉強期間として1~3ヶ月が必要と結論づけられており、まぁ自分ももれなくそれくらいかなぁというところです。
また、SAAと違って既存のサービスの内容とか挙動を頭の中に叩き込んだ上で、それをどのように活用していけばいいのかというのが問われる感じなので、ある程度応用力というか「こういう場合に遭遇したら、まずはここを見よう・これを使おう・これを試してみよう」みたいな幅が広がった印象です。そのため、SAAを取得したときのなんか勉強したら取れちゃったな〜という気持ちよりも、「やっと初心者を脱出できた!」と思えました。
次のステップとしては、このままの勢いでとりあえずDVA や SOA などアソシエイト資格をコンプしていこうと考えています。本当はSpecialtyのセキュリティとか 機械学習 をやりたいのですが、今回の資格のために全然ハンズオンというかAWSに触れてないので、DVAとかSOAで積極的にサービスに触っていこうと思います。
5. アドバイス
最後に、自分が合格できたと思ったポイントをいくつか上げておきます。
学習のポイント
- とりあえず前提知識がない状態での模擬試験は遠回り
- まずはblackbeltなり教本なりで 試験範囲に出てくるサービスの概要とか最低限の機能とかを叩き込む
- 前提知識を叩き込んだらユースケースのパターンを叩き込む
- 3層構造のシステム、分散システム、マイクロサービスアーキテクチャ、サーバーレスアーキテクチャ、分散処理、リアルタイムストリーミング処理、移行パターン、災害対策、ネットワーク接続
- とにかくこの場合はこれ!みたいなパターンを叩き込んでいく
- 問題を解いていく中で細かい機能の違いや 求められていること(要件)を読解できる ようにする
- 基礎ベースのユースケースに対して、「コストを最適にしたい」とか「絶対に止められない」とか要件が問題文に記載されていることが多いので、それらの要件に対して応えられるように細かい機能とかキーワードが拾えるようにしておく
- 例: オンプレでホストしているwebアプリをAWSに移行したいが、運用負荷を下げるアーキテクチャがほしい
- 例: オンプレとAWSを接続したい。基本的には広帯域な接続が必要だがバックアップ回線は安くてもいい
- 基礎ベースのユースケースに対して、「コストを最適にしたい」とか「絶対に止められない」とか要件が問題文に記載されていることが多いので、それらの要件に対して応えられるように細かい機能とかキーワードが拾えるようにしておく
- 模擬問題は解答文から見てみる
- サービスの機能ベースの問題で、あからさまにこれだろみたいな解答が絞り込めるときがある
- 例: AWSのサービスでCI/CDを実現したい 1.step functionsでワークフローを作る 2. codestarを使う 3. codecommitを使う 4. codedeployとcodepipelineを使う
- この手法でなんか復習とかちゃんとやっているのに70%の正解率を超えないな〜と思っていたけど、これをやることで模擬試験の最後の最後で78%を取れるようになってた
- サービスの機能ベースの問題で、あからさまにこれだろみたいな解答が絞り込めるときがある
モチベーションの保ち方のポイント
別に合格したからといって、今の会社ではなんの得もメリットもありません。が、そんな中でも「取らないと終わる」と思いながら試験勉強ができたモチベーションの保ち方のポイントとしては下記のとおりです。
- AWS Solutions Architect Professional を合格することは、「初心者からの脱出」である
- まるでプロフェッショナルと言わんばかりの資格名だが、まだまだ知らないサービスやこういう時って何がベストなの?と悩む場面は合格しても多いと感じる
- この資格を保有していないと逆に、AWSを堂々語っていても、周りを見ると「いやでもまだSAP取れてないやん?」 という気持ちを常に持つ
- 確実に達成感があることを理解する
- 上記で 「所詮持っていても。。」みたいな書き方をしたが、されどProfessional。持っているのと持っていないのとでは転職の際でも必ず役立つと信じる
- 合格した後の開放感がとにかくやばいと意識する
- いくらやっても点数がいきなり上がる訳では無いし、なんなら模擬試験したらめちゃくちゃ低いこともあるし、なんこれ?って思うことが多かった
- が、さっさと合格してしまえばこの延々と続く3時間模擬試験の呪縛から開放されると思うと、とにかく一発合格を目指して、短期間で高密度な学習を行いたいと思うようになった
まとめ
合格体験記は様々な方が書かれており完全に自分の自己満のために長々と書いてしまいましたが、今後再度SAPを受験しようと思ったときに、今回受かった気持ちとか感想みたいなものを解像度高く振り返ることができるように頑張ってまとめられたかなと。
また、こんな記事でも役に立つと思って見ていただいたり、いやいやこんなじゃなかったよなど指摘などいただいたりがあれば幸いです。